Mag-log inそれは私のお祖母様と村人とのやり取りだった。
私の中のお祖母様の記憶はところどころ曖昧で、最初はあまりにも記憶の情報量が多いから思い出しきれていないだけかと思っていた。でもダンの話を聞くと、今はそれだけではない気がしている。
もしかしたらお祖母様の中で何かがあって、ここの村の事を思い出したくないのかもしれないと思い始めた。
最後は村人に殺される形になったのですもの……トラウマになっていてもおかしくはないわ。
現に息を引き取る瞬間の事は思い出せていない。
目の前にお祖母様と村人とのやり取りの記憶が広がり、ほんの少しの好奇心からその記憶に触れてみる。
液体のように見えるけれど実際はそうではな
帰りの馬車にて。 私はドミニク様の膝の上に乗せられながら、馬車に揺られていた。 いつもなら馬車の中では穏やかな会話をしているけれど……今はそんな雰囲気ではなく。 ドミニク様がとても落ち込んでいらっしゃって、私自身もどういう言葉をかけていいのか分からなかった。 目の前で大切な姪が連れ去られてしまったのですもの。 そのショックは計り知れない。 もし私がその場にいれば防げたかもしれない。 私は自分がすぐに彼のもとへ行かなかったことを大いに後悔していた。 「ドミニク様」 私が声をかけると、いつもなら嬉しそうにこちらを見てくれるのに、今はとても目に力がない。 「どうしたんだい、ティナ」 その表情……無理に笑っていて、胸が痛くなる。 だからこそ伝えなくては。 「私、当初の予定よりも早くカラドゥス王国へ参ります」 「……なぜ?」 皇帝陛下の作戦は、カラドゥス王国を内と外、両方から叩くというものだった。 私とダンとカルロ王子が先にカラドゥス王国へ行き、カルロ王子が私を連れて来たという名目で王城へ乗り込み、私とダンの力で事城内を制圧する。 外からは皇帝陛下やドミニク様が帝国軍を率いて進軍し、完全にカラドゥス王国を制圧するというもの。 常に連絡を取り合いながら同時進行で進めていこうという話になった。 その作戦自体に問題はないし、私とダンがいれば城を制圧するのは容易いと思う。 でも————。 「制圧自体は大丈夫ですが、とにかくシェリアン様が心配で……彼女の無事や安全が確認できないと。国王陛下や王妃殿下にも早くお知らせしてあげたいですし……」
ダンスを一通り終えてそろそろドミニク様のもとへ行こうとした時、突如腕を掴まれて振り向く。 するとそこには本人が立っていた。 でもその表情は凍り付いていて、何か良くないことが起こったのがすぐに伝わってくる。 「ドミニク様……?」 「叔父上、何かあったのですか?」 「落ち着いて聞いてほしい……シェリアンが連れ去られた」 「「え?!」」 「詳しい事情は歩きながら話す。ひとまず王宮内へ行こう……!」 私とディクセル様は共に頷いた。 そして王宮内へ向かう間にドミニク様から事情を聞き、あまりの手際の良さに驚きを隠せない。 「そんな一瞬で……」 「私の失態だ……!すぐ隣にいたのに!」 「叔父上、相手も手練れです。失敗は許されない。とにかく今はシェリアンを救い出す方法を皆で考えましょう」 すぐに皆が集まる応接間へと到着し、扉は固く閉じられて鍵がかけられた。 王国の王女が連れ去られたことは、絶対に民に知られるわけにはいかないものね。 応接間には国王夫妻や皇帝陛下、バズズ様、セリス嬢、カルロ王子が待っていた。 国王陛下も王妃殿下も顔色が真っ青だわ……ディクセル様はお二人に寄り添う為に駆けていく。 そんな中、皇帝陛下が冷静に口を開いた。 「集まったか。カルロからも聞いたが、刺客は彼の教育係でもある爺や……カラドゥス王国先王の側近メディチ・パラボーナだ。隠密行動を得意とする男でもう引退したかと思っていたが」 「それほどカラドゥス王国も焦っているということでしょう」 皇帝陛下の御言葉にバズズ様が冷静に返す。 「奴らの要求は白の魔女、クリスティーナだ。帝国からリドメキシ
ティナとディクセルが二人でダンスをしているのをジッと見つめる。 恐らくディクセルはティナに気持ちを伝えるつもりなのだろう。 彼女に他の男が触れているだけで、血が沸き立つほどに嫉妬に駆られてしまう。 己の狭量さに自嘲するしかないな……ティナが他の男によそ見をすることなどないと分かっているのに。 ディクセルがティナへの気持ちを一区切りさせたいのだろうと分かっているのに。 私の額には魔女の印が刻まれているのだから。 額に手を当てるとティナの力を感じるようで、心が落ち着いていった。 そこへ明るい姪の声が聞こえてくる。 「叔父様、随分余裕がありませんのね」 「シェリアン」 「もう……そんなんじゃクリスティーナに逃げられちゃいますわよ」 「おいおい。不吉なことを言わないでくれ」 さっきまでの私の心の中を見ていたかのような言葉に、一瞬ドキリとしてしまう。 余裕がなさすぎだな。 そんな私を見かねたのか、シェリアンが少し離れたベンチで話をしようと誘ってくれたのだった。 「二人の姿があまり見えない方がいいと思いますの。行きましょう」 「そうだな」 シェリアンと共にベンチに座る……後ろは茂みだし誰かに会話が聞かれることもないだろう。 そして目の前には噴水が広がり、家族連れが賑わっている光景が広がっていた。 皇帝陛下は我が国の民の中に交ざって踊り、バズズ殿やセリス嬢が焦っている姿が目に入ってくる。 「フッ。陛下は自由奔放なお方だ」 「本当に。あのお方と一緒になるには並み大抵の方でなければ無理でしょうね」 「ははっ。違いない」 オブシダン様を選んだもの、本能がそうさせたのだろう。 黒の魔女ほどのお方でなくては彼に意見するのも難しいし
私たちが話しているところに、華やかな声が聞こえてくる。 「クリスティーナ、ドミニク様も。お待ちしておりましたわ!」 「シェリアン様!」 声をかけられるまで全く気付かなかった……というのもシェリアン様も仮装していたからだ。 全身真っ青の衣装に髪も水色のウィッグを着け、ベネチアンマスクを装着している。 「おとぎ話に出てくる雪の女王、でしょうか?」 「ご名答!見ているだけで寒そうでしょう?うふふっ」 「とても素敵です!本当の女王様のようですわ!」 「ありがとう」 王族であることも相まって、お世辞でもなく本当の雪の女王そのものに見えてしまう。 私の言葉にご機嫌ではしゃぐ姿も可愛らしい——。 「クリスティーナは猫ちゃんかい?」 「殿下?!」 ドミニク様に似た声に振り向くと、そこには魔王のような姿のディクセル王太子殿下が立っていたのだった。 シェリアン様と同じくウィッグをかぶっていらして、頭から角が生えている。 顔にはもちろんマスク……絶対に誰か分からないわ。 恐らく魔王様の仮装かと思い、臣下のように首を垂れて挨拶をした。 「魔王様、ご機嫌麗しくお過ごしでしょうか」 「フッ。我に跪くがよい」 「……うふふ」 「ははっ」 私たちは仮装した役になり切って会話を楽しんだ。 こういう行事の時はお互い身分を明かさずに無礼講が礼儀なので、私も殿下相手だけれど気さくに話すことができる。 「ねぇ、クリスティーナ。一緒に踊ろうよ」 「え?」 「叔父上、いいですよね?」 ディクセル殿下はドミニク様をジッと見つめた。 その目は真剣で
「はぁぁっ、も、イクッ……」 快感がどんどん押し上げられ、いよいよ達してしまいそうになった。 その時、彼の顔が秘所から離れてイけなくなってしまう。 「あ……どうしてっ」 「言ったでしょ、躾だって。勝手にイってはいけないよ」 「そんな……!」 嘆いている暇はないと言わんばかりに、二本の指が溢れ出る蜜を絡ませながら蜜壺に侵入してきた。 そしてその指は的確に私の弱い箇所を刺激してくる。 「君はココが弱いんだよね」 「あ、あっ、だめぇ、声、でちゃうぅ」 「可愛い私の猫……どうしても声が我慢できないの?」 「だって、ドムのぜんぶ、きもちいぃから……むりっ」 「君って子は……っ」 性急に口づけられ、中を激しくかき混ぜられていく。 息苦しさが快感に変わり、頭が真っ白になる。 「ふ、む、うんんっ……~~~!!」 体がビクビクと跳ね、彼の指をこれでもかと思い切り締め付けていく。 中から引き抜いた自身の指を舐めているドミニク様——。 その蜜を自身の熱棒に塗り、私の秘所にあてがった。 「結局煽られてしまったな」 「煽ってません!」 「君が可愛すぎるのが悪い」 「そんなことは……」 「ほら、ご褒美だよ」 あてがわれた蜜口から一気に中に挿入ってきた怒張は、最奥に達した時、さらに質量を増した。 彼が中で脈打っているのを感じる……私で気持ちよくなっているのが嬉しい。 「ドム……もっと私で気持ちよくなって」 「ティナッ」 私の名を懸命に呼びながら抽挿し、腰を打ち付ける音が響き渡る。 お互いに獣になり、快楽を貪った。 「ふ、くぅんっ……あ、はぁっ」 「淫らで可愛い私の魔女……っ」 ふと彼の額に視線を移すと、魔女の証がほんのり浮かんでいた。 私のドム……あなたは私の……私だけのもの。 思わずその証にキスをすると、彼の体がビクビクと跳ね、楔がまた大きくなる。 「あ、ああっ」 彼から漏れ出る声がとても色を帯びていて、下腹部が性急に切なくなっていった。 まるで子種を欲しがっているかのように——。 やがて互いの熱が弾け、ほぼ同時に達したのだった。 「はっ……はぁっ……あぁ」 馬車の中はお互いの荒い息遣いで、湿気が充満していた。 きっと今、窓は曇っていると思う……でもそんなことはどうでもよくなっていた。 「ド
慰霊の日、当日。 私とドミニク様は用意してある衣装を身に着け、ベネチアンマスクも顔に装着していた。 正直パッと会っただけで誰なのか判断するのは難しいわね。 王宮に集合にしていなければ、恐らく皇帝陛下であっても気付けないのではと思う。 「ティナはマスクをしていても美しさが隠しきれてないね」 「そんなことは……っ」 「私は獅子だから、可愛い猫を食べてしまいたくなるなぁ」 「もう……ふざけないでください」 「ははっ」 王宮へ向かう馬車で、ドミニク様はご機嫌だった。 そういえば慰霊の日を共に過ごすのは初めてかもしれない。 幼い頃からのお付き合いだけれど、こういう行事に一緒に参加したことはなかったもの。 もしかして、ご機嫌なのはそれで……とか? 「ドミニク様、一緒に行事に参加できて嬉しいですか?」 「それはもちろん!この日のために用意したんだから、仮装した君を見られてとても満足しているよ」 「そうなのですね。私は満足そうなドミニク様が見られて嬉しいです!」 馬車の中でも彼の膝に乗せられて少し恥ずかしいと思いつつ、車窓から外の景色を覗き込んだ。 王都の街では民も仮装し、道行く人々が露店で購入したものを頬張ったり、踊ったり……皆が各々慰霊の日を楽しんでいる。 夜の街の明かりが煌めき、とても幻想的な雰囲気を醸し出していた。 「綺麗……慰霊の日に外に出たことがなかったので、初めてがドミニク様となんて夢のようです」 今思えば両親は魔女のことがあったので、私をあまり外に出したくはなかったのだと思う。 年の近い友人もいない私が、祭りなどに出歩くこともなかったのだけど。 かと言ってドミニク様をお誘いする勇気もなかったし、何より私にはヤヌシュがいたから。 でもヤヌシュから誘われることはなかった。 お茶に誘っても嫌な顔をされるくらいだったので、自分から誘う勇気は持てなかったのもあり、自分から誘うこともしなかったのだけど——。 それが今、長年片思いしていた人と一緒に参加しているなんて……人生は何が起きるか分からないものね。 そう思いながら景色を楽しんでいたのに、突如ドミニク様が窓のカーテンを閉めてしまう。 「ドミニク様……?」 「私の姫は外の景色に夢中なようだけど、私は君に夢中なんだ」 「え……あ……っ」 突然マスクを外したド
王家主催の夜会当日―――― 両親に無理を言い、今日はとびきりオシャレをさせてもらった。 ごくごく薄い水色を基調としたプリンセスラインのドレスに、腕はオフショルダータイプのパフスリーブで、胸元は大胆にあけてみた。 髪は綺麗な真っすぐのホワイトブロンドだと両親にもよく褒められるので、あまり結い上げずにブルーグレーの蝶のモチーフの髪飾りだけを着ける。 首元には派手すぎないジュエリーと扇を持ってエントランスに向かうと、ドミニク様がすでに迎えに来てくれていて、私を階下で迎えてくれた。 「ティナ、凄く素敵だよ。見違えた……すっかり大人の女性だね」 ドミニク様は私のドレス姿
王家主催の夜会・7日前―――― ヴァッセル伯爵家の一人娘として生を受けた私は、クリスティーナと名付けられ、この春に19歳を迎えたばかりだった。 そして2歳年上の幼馴染の婚約者がいる。 見た目はお子ちゃまだと婚約者に言われるけれど、もう19歳だし、王家主催の夜会ではしっかりと貴族女性らしく振舞おうと意気込んでいた。 そんなある日、いつものように朝の食事をとろうとホールに入ると、すでにお父様とお母様が座っていたので私も急いで2人に挨拶をする。 「お父様、お母様、おはようございます」 私は完全にお母様に似たようで、髪色などもお母様と同じホワイトブロンドなので、まだまだ若
ツェットリーニ王国・オーレンブルク公爵邸―――――― 月がひと際美しく光り輝き、その形は欠けることなく全てをこの世界に露わにしている夜。 私は長年片想いしていた人の邸宅に来ていて、彼の力強い腕でベッドに縫い付けられながら体を暴かれている。 少し前までは、話せるだけで天にも昇るほど嬉しく、ただ見ているだけでもいいと思っていた。 それなのに……今ベッドでは彼の美しい指先が私の衣服を剥がしていき、舌が体を這っていく。 そのたびに私の体は女性としての悦びに跳ね上がり、得も言われぬ声を出しながら彼に応えてしまう。 こんな自分は知らない。
中に入れた彼の指がグイッと曲げられ、一か所をトントンし始める。 指の動きに合わせて、体中に電流が走ったかのような感覚に襲われ、嬌声が大きくなっていった。 「あ?や、ソコ…………だめっ…………あぅ……ひっ、あぁっ……!」 「ここが気持ちいいんだね、もっと気持ちよくなっていいんだよ」 「あぅ……あ、あっ……何か、キちゃう……~~~っ!」 今まで感じた事のない快感が襲ってきて、必死にドミニク様の頭にしがみついた。 そして体が激しく痙攣したと同時に、目の前でチカチカと火花が散っていく。 「ふっ……んんっ…………」 今のは何? さっ







